岩津ねぎの生育状況 2022年8月後半
お盆を過ぎてから朝晩は少し涼しくなったように感じます
例年になく雑草に悩まされた岩津ねぎもようやく葱らしく大きくなり始めています
相変わらず雑草には手こずっていますが
9月は稲刈りに手を取られるので
8月末までは必死に草引きを続けています
雑草以外にも軟腐病や白絹病の影響も多くみられており
後手にはなりますが病気対策にも追われています
最近話題に上がるのは
この数年で私たちを取り巻く環境
特に気候の変動が顕著に表れているように感じますよね
そういった状況にも関わらず
岩津ねぎの作り方は今までと大きく変わっていない
数年前まではそれでも良かったのかも知れませんが
この2~3年については現場にかかる負荷があまりにも大きい…
岩津ねぎの定植は6月から7月にかけて行われますが
6月中はチェーンポットでの定植がメインです
地床苗の定植は7月末に行われます
両者とも定植機を使って定植を行いますが
地床苗の定植は1日に1反程度に対して
チェーンポット苗の定植は1日に6反は可能です
私たちは岩津ねぎとしては大規模生産にあたる訳ですが
チェーンポット苗で定植しなければ間に合わないという思いがあります
しかし6月上旬にチェーンポット苗を定植すると
6月中旬には雑草との戦いがスタートします
地床苗の定植の場合は7月中旬頃から定植を始めるので
7月後半から雑草との戦いがスタートします
ただ1日に1反しか定植できないことや
7月中旬以降の炎天下の中で定植した岩津ねぎが
果たして元気よく成長してくれるのかは判断が難しいところです
しかし地床苗の定植の場合だと
一番天候が不安定で雨が続く梅雨の時期を過ぎてから
岩津ねぎを定植していくので雑草との戦いが短縮されます
また降雨が続く時期を過ぎてからの定植なので
岩津ねぎが最も苦手とする高温多湿そして酸欠状態になる期間も短縮できるのではないかと…
そうすれば雑草及び病気対策の部分が少しでも改善できるのでは?
それとは別に定植の方法についても改善が必要な時期が来ているのかも知れません
現在の定植方法は谷の中に岩津ねぎ苗を定植していきます
理由は土寄せの期間・回数を逆算して白根の長さを担保するためです
岩津ねぎの白根(軟白)部分の長さは25cm以上と定められており
24cm以下だと出荷基準に満たないので岩津ねぎの名前では売り出せません
そういった背景もあり谷を作らずに定植するとなると
土寄せを行っても白根の長さが足りなくなる可能性もあるんです
対処法が無い訳ではないのですが
条間を広げるので収量が減ってしまうんですよね
今年は3反の圃場を1枚を途中ですき込んで
さらにもう2反も雑草まみれに侵されて
なんとか残りの圃場で踏ん張っています
私たちの圃場だけでなく
多くの生産者さんの圃場も同じように
雑草に侵され病気に侵されてしまっています
北陸や東北では1件の白ねぎ農家が何十反も管理していますが
岩津ねぎの場合だと地域でも生産面積の多い私たちでも20反程度なんですよね
どうやったら何十反も管理できるんだろうか?
品種が違うとはいえ
きっと学べきことはたくさんあるのではないかと思っています
決して今の現状に満足せず
農業に「楽」を浸透させていきたい
楽というのは手を抜くのではなく
省けるところは省いて
力を入れるべきところに注力できるように
楽しく農業に取り組んで
しっかり稼げる農家を増やしていくことが私たちのミッションです!



