金沢星稜大学経済学部で講演してきました


廃棄されそうな農産物を価値へ転換する地域商社の取り組みを紹介(2026年7月7日)

2026年7月7日、金沢星稜大学 経済学部「ソーシャル・ビジネス論」にて、弊社農園事業部の堀米祥平が講義を行いました。テーマは 「廃棄されそうな農産物をどのように価値へ変え、地域課題をビジネスで解決するか」。地域商社として全国の生産者と向き合い、規格外品の活用、販路開拓、加工品開発、企業との協働など、現場で積み重ねてきた実践を学生に共有しました。

金沢星稜大学 中尾先生

1.地域商社としての実践:課題を価値へ転換する仕組みづくり

講義ではまず、農産物の流通構造と規格外品が生まれる背景を説明しました。農家は意図的に規格外を作っているわけではなく、天候や生育状況によって発生します。しかし、規格外品は「価値がない」のではなく、加工原料や新商品として再生できる地域資源であることを強調しました。

続いて、岩津ねぎの生産体制づくりの事例を紹介。若手生産者に生産量増加を呼びかけ、全量買取の仕組みを構築することで地域全体の出荷量の30%程度まで増えたこと、さらに「葱1本も余すことなく売り切る」ために、コンビニとの期間限定商品やメーカーとのコラボ開発など、企業のサイクルに合わせた柔軟な販路開拓を行ってきた実践を共有しました。

また、展示会で出会ったバイヤーへ毎年手書きの葉書を送り続けるなど、人とのつながりを大切にする営業スタイルも紹介。地域商社は、生産者・流通事業者・メーカーの間に立ち、双方にメリットがある仕組みをつくる「調整者」であり、その根底には「人儲け」という価値観があることを伝えました。

2.学生の声:現場のリアルから学んだ“ビジネスの本質”

講義後、学生からは多くの学びが寄せられました。

  • 規格外品の価値創出 に驚いた
    廃棄されると思っていた農産物が新商品として生まれ変わることに強い関心が寄せられました。
  • 人とのつながりを大切にする姿勢 に共感
    バイヤーへ葉書を送り続ける話から、信頼関係の積み重ねが仕事の基盤であると理解した学生が多くいました。
  • 中規模流通の重要性を実感
    市場価格に左右されない仕組みづくりが、生産者の安定につながることを学んだという声がありました。
  • 生産者と企業の双方の立場を踏まえた調整の難しさを理解
    規格外品と欠品問題を両立して解決するには、双方の意見を丁寧に受け止める姿勢が不可欠だと感じた学生もいました。

学生たちは、単なる流通の仕組みではなく、地域資源を活かし、課題を価値へ転換するビジネスの本質を学び取っていました。

3.まとめ:評論家ではなく「解決者」として地域課題に向き合う

今回の講義で伝えたかったのは、

地域課題は評論するだけでは変わらない。現場に入り、仕組みをつくり、動かすことで初めて解決していくということです。

農産物の価値は規格だけで決まるものではなく、生産者の想いを汲み取り、企業のニーズとつなぎ、双方が気持ちよく取引できる仕組みをつくることこそ、地域商社の使命です。

私たちはこれからも、地域の現場に寄り添い、課題を価値へ転換する「解決者」として、地域資源を未来につなぐ取り組みを続けていきます。

◼️金沢星稜大学の記事
https://www.seiryo-u.ac.jp/u/new/2026/0925.