兵庫県立大学とのプロジェクトセミナー【価値共創シンポジウム】について


弊社は2024年4月兵庫県立大学国際商経学部と包括連携協定を締結し、
地域課題の解決に向けた実践的な教育・事業連携を進めています。
秋から始動したプロジェクトでは、
神戸市北区の東馬場農園が栽培する「カリーナ」ミニトマトの規格外品を対象に、
学生が商品企画・販売促進を提案。地域商社としてファントゥが連携し、
食品メーカーの(株)阪急デリカとともに、フードロス削減と地域活性を目指した共創を実現しました。

日本では年間約464万トンの食品が廃棄されており、
うち事業者由来が231万トン。経済損失は約4兆円、温室効果ガス排出量は1,050万t-CO₂と推計され、
深刻な社会・環境問題となっています。
特に農産物では、サイズや形、色などの出荷基準を満たさない「規格外品」が、
味や栄養価に優れていても廃棄される現状があります。

本プロジェクトでは、東馬場農園で年間600kg発生する規格外トマトの一部を商品化することで、フードロス削減に貢献。
学生は生産者の課題を理解し、消費者の購買行動を促す商品と販売施策を企画することで、
流通やマーケティングの実践的な知識を習得しました。
文化や言語の違いを越えて協働する過程も、教育的価値の高い学びとなり、
地域の未来を担う人材育成にもつながっています。

約1年にわたる取り組みの成果として、阪急デリカは「カリーナトマト塩パン」と「冷製ミネストローネ」の2品を商品化し、2025年8月より発売。地域資源の価値を引き出す共創のかたちが、ここに生まれました。


この取り組みの詳細は、兵庫県立大学主催「価値共創シンポジウム」にて発表された内容となります。
当日使用したポスターも併せて掲載しておりますので、ぜひご高覧ください。
地域と大学、企業が手を取り合い、未来につながる食の循環を描いた実践事例です。