丹波黒枝豆コロッケtanbakuroedamame-croquette
ー丹波黒枝豆についてー

お正月に欠かせない黒豆の原料として最高級品種であり、抜群の知名度を誇る「丹波黒」。その丹波黒の本黒を完熟前に収穫し、若さやの枝豆として出荷されるのが丹波黒枝豆です。
通常の大豆種の枝豆とは違う大きな粒で、出荷解禁直後の緑色から徐々に黒い斑点が増え、茶褐色に変化していくので、収穫期においても粒の色味が比較的に不揃いであることが特徴です。深いコクと甘みがあり、ほっくりとした食感をしています。
毎年解禁日が設定され、9月下旬から10月中旬にかけての2~3週間ほどしか収穫されないこともあり、原産地の兵庫県丹波篠山市周辺では季節の風物詩として、農産品流通の世界では幻の枝豆として、大変人気の食材です。
ー原料開発の経緯ー

そのまま完熟すれば黒豆原料として商品価値の高い丹波黒ですが、枝豆の選別過程では外皮の虫食い、傷、汚れ、破れ等で約10%が規格外となってしまいます。
生産の現場では収穫期の短さと明確な活用方法が定まっておらず、青果出荷に追われる中で、1生産者でも数トンの廃棄が発生しており、課題となっていました。
私どもは2021年11月に大型生産者様より相談を受け、2022年に剥き枝豆プロジェクトを発足し、原料開発に取組んで来ました。
ーなぜ原料開発なのか?ー

生産者自らが加工食品を開発するには数年単位の準備が必要となります。またせっかく加工食品ができても作ったものが売れる的確な出口がなければ、在庫の保管や加工経費は経営上の大きな負担になってしまいます。
そのうえで生産者自らが営業をし、自ら販路を開拓するようなことは、ねぎ農家として規格外品開発に取組んだ私どもの経験上、コストと時間の制約の両面で難しいと言わざるをえません。
そこで私たちが取組んでいるのが一次加工原料開発です。加工工場とタッグを組み食品メーカー様が扱いやすい形に変えることで、①生産者様は出荷作業負担が軽減され、②メーカー様は商品開発段階でそもそもの素材の持つバリューを生かしたカスタマーバリューを創出できるので、取組優先度の高い原料となります。また原料として保存加工を行うことで、アップサイクルにより旬のおいしさを通年で味わえることになり、最大のセールス商材である青果の需要開拓にも繋がります。
ーそして丹波黒枝豆コロッケへー

こうして私たちは10月の2~3週間しか収穫されない幻の黒枝豆の美味しさそのままに、むき身、ペーストといった加工原料の供給を開始しました。
商品にも生産者の想いを込め、私たちが農業を通じてフードロス解消を図る取り組みを広めていく中で、丹波黒枝豆の深いコクと甘みがあり、ほっくりとした食感を最大限生かす商品を自社でも開発することとなり、2023年9月に丹波黒枝豆コロッケの販売を開始いたしました。